はじめての傍聴 その1「魚男プレゼンツ 恐怖のミッドナイト・ドライブ」2006年10月17日
07年1月20日(土)東宝系公開の映画『それでもボクはやってない』。
『Shall we ダンス?』の周防正行監督最新作となる本作は、「裁判」をテーマにした映画です。
その宣伝プロモーションのひとつとして、“ぜんぜん法律に詳しくない映画宣伝マン"が裁判を傍聴するブログがスタート。
そして栄えある「それボク傍聴マン」に、私こと“ボク”が選ばれました。
これまで全く裁判と縁がない人生を過ごしてきたボクが、予備知識ほぼゼロ・お茶の間感覚でお送りしていきたいと思います。
ふつつかものですが、よろしくお願いします。

大興奮の初傍聴。
結果から先に言っちゃうと、かなり濃厚なドラマを見た。
フィクションじゃない。人生がかかったマジドラマ。
超至近距離で他人の人生劇場を見るのは、こんなにもカロリーを消耗することなのか・・・
公判が終わったあと、しばらく放心状態になってしまった。

一部始終はこんなかんじでした。
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よっしゃあ行きますよ!
扉を開けて法廷にフェード・イーーーーンッ!
ドキドキしながら空いている席へそそくさと移動。
みんな被告人の登場に気をとられていたので、注目されずにフェード・イン成功!
茶髪のオバちゃんと、かわいいけどちょっとヤンキーなギャルのとなり。
親子?
被告人が着席したのとほぼ同時に、ボクも着席した。

被告人は男性ふたり。
どっちも20代中ごろ。
ひとりは小柄で坊主頭の野球少年風の被告人。
「キャプテン」という漫画に出てきた五十嵐というサルっぽい顔のキャラに似ている。
要するにサルに似ている。
もうひとりは深海魚みたいなアゴ&エラの魚人系被告人。
茶髪に猫背ヤセ型。髪型は長州小力っぽいオールバック。いや長州力っぽい、が正しい。
それにしてもこいつら、なんでジャージにサンダル?
なめてんのか法廷を!
もっとちゃんとした格好をしろ!
まったく反省の色が見えんッ!
と、思ったけどよく考えたら自分もTシャツにジーンズだった。
しかも胸にはかわいらしいサルのイラストがプリントされている。
今にして思えば、ボクの胸のサルがサル似の彼らと引き合わせてくれたのかも。
そういえばいまさらだけど、裁判所ってドレスコードないのかな?

裁判官が被告人に黙秘権について説明した。
「それボク」の脚本とおんなじだ!ちょっとうれしい。
裁判官の見た目は、クール・ダンディ・ガイ。
結構かっこいい。40代前半くらいか。
検察官が立ち上がる!
検察官はメガネくん、ってかんじ。
結構若い。同い年くらいか。
メガネくんが事件のあらましを説明し始めた。
これが冒頭陳述!
BOW☆CHING!!
いいぞーーーーーっ、メガネくんッ!
ひとり心の中でめちゃめちゃ盛り上がる。
しかしこのメガネくんがかなりの早口。
必死こいて集中して聞かないと。
さあ、どんな事件?

本日のメインディッシュは魚だった。
ふたりの被告人のうち、サルは共犯。フィッシュに合流して被害者をシバいた。
あとは全部フィッシュがやった。


被害者はフィッシュの彼女の同僚、山上くん(仮名)。
居酒屋でばったりフィッシュと会って一緒に飲むことに。
そこに彼女がいないのをいいことに、山上くんは彼女の男遍歴を暴露。
「あの娘、男狂いのビ*チだぜ(のようなことだろうと推測)」などの暴言を吐く。
フィッシュは彼女に会いに行き、本当かどうか問い詰める。
そんなの根も葉もないデタラメよ、私と山上くんのどっちを信じるの、と彼女。
やっぱそうか、あいつの言うことなんて信じちゃいなかったけど、もしかしたらってこともあるから一応聞いてみたけど、やっぱオレお前を信じるよ、お前はビ*チなんかじゃねえ!チッキショー、山上のヤローいいかげんなこと言って彼女を侮辱しやがって・・・


と、ここまでは完全に山上くんが悪い。
というか最低だ、山上。最低ヤローだ。
そりゃあ、ゆるせないよ。こんなヤツ痛めつけてやって当然だ。
フィッシュに同情心が芽生えた。
が!


怒り心頭のフィッシュはサルとともに、夜な夜な山上を呼び出す。
ふたりがかりでボコったあげく、彼女の前に連れて行き、土下座までさせた。
フィッシュはさらに山上を車に乗せて、人のいない深夜の鉄工所に連れて行き、またサルとふたりがかりで殴る蹴るの暴行を加える。
・・・それ、ちょっとやりすぎじゃない?
逃げ場のない恐怖のリンチタイム。
サルは山上に金属バットを見せて「これで殴ったら死んじゃうかもよ」と脅す。
やっぱり野球関係だったか。
しかしサルよ、野球のバットはそんなことに使うためにあるんじゃないぞ。
白球を打っとけ!人間は打つな。
精神的・肉体的苦痛がピークをむかえて瀕死の山上に、フィッシュがフィニッシュ・ブローを浴びせた。
「お前の家族をさらって殺すぞ!」
・・・それはひどすぎる。
そしてそのとき、フィッシュは平目いた。いや、ひらめいた。
よく考えてみたら、オレ無職で最近お金ないし。
「あ、そうだ。ついでにコイツから金をまきあげてみよう!」
超自己中心的思考回路で思いつくやいなや、借用書を買いにいき、朱肉も買いに行き、「250万円払います」、とムリヤリ書かせて拇印もちゃんととった。
・・・こういう事だけちゃんとしてるなコイツ。
サルはここで手を引いた。
いくらなんでもそりゃやりすぎだ、と思ったサル。
そこまでやったら警察に捕まっちゃう。
で、警察に捕まった。


アホか、コイツら!?ここまでやったら逮捕されるに決まってる。
たしかに犯行の動機には同情できるところもあった。
でもコイツらがやった事を全部聞いたら、あきれかえって同情心のカケラすら消え去った。
さんざんボコって土下座して謝らせたヤツを、また監禁してボコった。
そして「家族殺す」まで脅したあげく、「お金もちょうだい」ってか。
えげつない。
「家族をさらって殺す」は「お前の彼女ビ*チ」よりはるかにひどい。
そんな言葉、ドラマのセリフでしか聞いたことない。
現実に言うヤツがいるなんて信じられない。ショックだ。
極悪非道だ。とんでもない悪党ですよ、コイツは。
裁判長!Mr.クール・ガイ!
きっちりカタにハメたってください。

次回へ続く! [↑]
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